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オタクサイト「笑ウ門」のオタク管理人ヲユキのオランダ生活的オタク日記です。
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「我々は生きている!!」


久しぶりに「キャシャーン」見て燃えました。
いつ見ても燃えます。ブライブライ!!

ヘルボ2を見た時の既視感って何だろって思ったら、キャシャーンだった。

主役:人ならざるもの

敵:白髪、黒×赤。ゾッコンな人が身内にいる。俺俺主義。

モブにロボット兵いっぱい。


ブライはみどりさんが、ヌアダは妹さんが大好きすぎる。
二人とも逆境に正面からぶつかる姿が悲哀ながらカッコ良いですね。


何かもう色々と斜め上を行くWJの展開に心身細る思いだったんですが、もうこれを覆すくらい萌えれば良いんじゃねえ?と思う。

そしたらバレ見て久しぶりに血が滾った。(いつも週明けまで我慢するのですが、今週は待ちきれませんでした)

立ちあが~れ、立ちあが~れ、ウル織~~♪

続きに無駄にウル織SS。妄想150%。※ネタバレはないです。



織姫が難しい顔をしている。
それを正面に乱菊は自分の目を縦に斜めに引っ張ったりして気を惹こうとするが、気が付かない。
横にいるルキアは二個目の苺パフェに忙しい。

「ねえねえ、一口ちょうだいよ。」

あーんと口を開けると嫌がらせのように生クリームだけこんもり載せたスプーンを突っ込まれた。

「ふひーむひゃなくて、はいすかいひほにひてほ~!」

「松本副隊長、苦情はよく味わってからにして下さい、飛んでますよ。」

ぺぺっと飛んだ白い飛沫が織姫の丸い頬を汚す。

あらごめんと手を伸ばして拭き取ると、ようやく織姫が気が付いた。

「え、あれ、何ですか?わわ、」

乱菊がもぐもぐごくんと口の中の物を飲み込んでいる内に、言おうとした言葉はルキアが引き取った。

「井上、さっきから何をボーっとしている?」

「え、私、そんな、」

「してたしてた。せっかくのホットケーキがホットじゃなくなっちゃうまでどっかの世界に行ってた。」

「え、あ、それは、」

「悩み事か?なら私は聞く用意があるぞ。何なら場所を変えるか?」

「ちょっと、それって私が邪魔だってこと?役立たずだってこと?」

「そうとは言ってはおりません、松本副隊長。ただ二人きりのほうが話しやすい事もあるかと。」

「ちょっとー、この乱菊さんを差し置いてどんな相談があるっていうのよ。お舐めじゃないわよ。」

「あの、乱菊さん、朽木さん、そんな私、」

「どうせあの男の子ことでしょ、織姫!」

「『男の子』と呼べるかは疑問だが、まああいつの事だろう、井上。」

あっと声を出す形に口は開いたが、声を出したら肯定になると気付いて織姫は固まった。
しかしこの場合は沈黙も同じことだ。
その事にも気が付いたので、固まったまま織姫は文字通り「あっという間に」赤くなった。
ルキアと乱菊が神妙な顔で「やっぱり(ね)」と異口同音に呟いて頷く。

「でぃーぶいというやつか?ならばさっさと別れたほうが良いぞ。」

「すぐ謝る時もね。どうせ繰り返すんだから、きっぱり切らないと駄目よ。まさかあんたに縋りついて泣いたりする?それは泥沼のサインよ、絶対許しちゃダメよ。」

「あいつが泣くのか…それはまた別の意味で…うん。まあ出会えば別れもくる。そうクヨクヨするな。」

「そうそう。まああんたくらい良い子だと却って酷い外れもあるわよ。これも勉強のうちだから、次へのステップにしちゃえば良いの。気にしない気にしない。」

「さすが松本副隊長、思い切りがいいですね。」

「まあ私も色々あって『良い女』やってるしね。織姫、あんたから切り出せないならあたしが助っ人になってあげるから、心配しないで。」

「そうだぞ、私もいるし、他の者もお前の幸せを思うのは同じ気持ちだ。きっと加勢してくれる。」

ルキアと乱菊が和気藹々と物騒な話で盛り上がる中、織姫は口をぱくぱくさせていたがそのうちそれも小さな痙攣になっていった。
顔色は赤から紫、青へと変わり、今ではすっかり真っ白だ。

「第四破面が相手か。解放されると厄介だけど、死神総がかりならまあ何とかなるでしょ。」

「そうですね、一護も虚化させればまあ五分五分かと。で、決行はいつに?」

「ちょちょちょちょ…違います止めて下さいそんなのダメです!」

泡を吹きそうな勢いで織姫が立ちあがった。
その時に、大きな胸がドドーンとルキアのパフェを倒し、更にパフェがお冷の入ったグラスにぶつかったので、三人のテーブルは大惨事になった。
きゃーごめんなさーい!と叫ぶ女の子達の声に、一番肩を落としたのは、ドリンクバーとデザートだけで数時間、ずーっと駄弁られても我慢していたウェイトレスだったのは言うまでもない。



「それで、死神に新しい服を弁償するのに街中歩いてるうちに、俺の暗殺計画は立ち消えになったと。めでたい話だな。」

「暗殺って…そんな。二人だって別に本気で言ってたわけじゃないと思うよ。」

どうだかな、とウルキオラは胸のうちで呟く。
織姫のためにそれが最良と考えれば、彼女達は迷うまい。
死神は元から嫌いだが、女達はまた別格だ。嫌うと言うより、恐れるに近い。そのエネルギーと行動力は計り知れない。

この少女にしてもそれは同じだが。
何故、あえて自分の元に飛び込んできたのか。
何を彼女は見ているのか。
よく分からないまま、こうして連れ添っている。

「それで何を悩んでいた?」

人間の事どころか、自分以外の者のこと自体に関心が薄いウルキオラだが、連れ合いの事となるとよく分からないで済ますのは危険だと最近学習した。
特に内側に溜め込みやすいこの少女は、時に思いもかけない方向に爆発してしまう。
今回、死神が介入してくれたのはありがたかったのかもしれない。
ワンクッション置く事で、織姫も自分の考えを整理できる。
しかしよほど言いづらいことなのか織姫はう~~んと唸っている。
普通なら誤魔化すために明るく笑ったりするものだが、それもない。
心に重荷になっているものが自分だというのが図星だからだろうか。

「やはり、俺を殺す方が楽か?」

「いやいやいや、そんな事じゃありません!」

ぶんぶんと頭を振って力いっぱい否定した。茶色い髪が柔らかにウルキオラの鼻をくすぐる。それを一房捕まえて、柔らかく引っ張った。

「では何だ。いい加減にしろ、焦らされるのは俺の趣味じゃない。」

すると織姫がしゅんと俯いた。見る見る萎れる花のように。

「あのね…ウルキオラと一緒にいるでしょ、私。最初はね、それだけで良いと思ってた。あなたが側にいてくれるだけで、本当に幸せな事だって知ってるから。」

段々か細くなる声を黙って聞く。
解放した自分、力の、心の抑えの利かぬまま、ただ破壊の限りを尽くした自分。半死の状態になってまで、織姫を暴走する力の只中に置き去りにした自分。
記憶は生々しく、とてつもなく苦い。
その毒々しさに歪む顔を織姫は両手で包んだ。

「ウルキオラが生きててくれて良かった。だからそれだけで満足しなきゃって分かってる。分かってるのに…」

刹那、泣き出しそうな顔をした織姫はぱっと手を離してウルキオラに背中を向けた。
そのまま身体を丸めてしまう。

「何だ?」

織姫は黙って頭を振る。
「何だ、と聞いている。」

ここまで聞かせておいてその態度は何だ、と言いそうになる言葉を飲み込んだ。
声を出さずに、肩が小刻みに震えている。
その肩をそっと抱きしめた。
暖かい、柔らかい肌を、ぴったりと自分の身体に引き寄せた。
黙って体温を重ねる。そうすれば下手な言葉よりも彼女を落ち着かせるとウルキオラは知っている。
暫くして織姫が寝返りを打ったので、二人は正面から抱合う形になった。
このまま眠って朝には忘れてしまうのかなと思った頃、織姫がポツリと呟いた。

「赤ちゃん、赤ちゃんが欲しいの。ウルキオラの。」

「何?」

「ウルキオラの赤ちゃんが、欲しくなっちゃったの。」

だから悩んでいたと言うのか?
ぱちくりと目を丸くしたウルキオラを見つめて、織姫は今度は明るく笑った。

「言ってみただけ、だってこれは私の我侭だから。」

破面に子は成せない。人間と似た身体をしていても、擬似的な営みの真似事は出来ても、所詮紛い物の存在だから。

「もういいの、ウルキオラとずっと一緒にいられるから。」

人は限られた時間の中でしか生きていけない。貧相に惨めに脆弱に。
それでも、子孫が彼らの生を、魂を、意思を、繋いでいく。
それがこの世界の理だ。

「ウルキオラ、大好き。」

織姫をぎゅうっと抱きすくめた。
脆い脆い身体を、優しい魂を。

「俺の子は、きっと角が生えてるぞ。黒い翼が有って、毛むくじゃらかもしれないぞ。人型ならまだ良いが、成長すればお前をとって食うかもな。きっと最強だろうから、俺も倒してこの世界を支配してしまうだろうな。」

「…それって、凄くカッコいいね!」

心から感心したような妙な声を出したので、ウルキオラは思わず笑ってしまった。

「では、覚悟はいいようだな」

「え?」

「お前は心を産んだ女だ。俺は愛を知った破面だ。今更不可能だのと遠慮がいるか?」

「え?え?ええ?」

「まあ暫くは寝不足になるだろうが構わんな。よし、早速始めるぞ。」

「ええええええええええええええ?」


じゃれるように愛を交わす、まだまだ拙く幼い二人は、いつか奇跡を産むのだろう。

終わり
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