オタクサイト「笑ウ門」のオタク管理人ヲユキのオランダ生活的オタク日記です。
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神々へのリスペクト代わりに書いたウル織みたいなSS。
しょうもない5歳児キオラです。
しょうもない5歳児キオラです。
「お前は大きくなったら何になるんだ?」
小さな体の第四破面は首を傾げた。
そうすると大きな頭が落ちそうだなと織姫は思った。
まん丸いほっぺにまん丸い頭、それを思わず伸ばした手で包み込む。
「そうですねー、私はもう大きくなっちゃったので、このままで良いです。ウルキオラさんは何になりたいんですか?」
「しらーん」
何故かぷいぷいとむくれてそっぽを向くと膝の上から跳び降りてとっとと駆け出してしまった。
あれれと情けない声を出すと一度だけ振り向いてあっかんべえをした。
どこで覚えたんだろうとちょっと呆気に取られて、閉められた扉の向こうに消えていく足音を見送った。
「また嫌われちゃったのかなあ…」
ウルキオラがいなくなると途端にこの部屋は静かになる。その沈黙に一つ溜息を落とした。
「お前は大きくなったら何になるんだ?」
「ああ?ンだぁ?」
「おいおい、お子ちゃま相手にカリカリすんなよぉ。」
「しかし、些か哲学的な質問ですね。『大きくなったら』とはシンプルで抽象的ながら実に深い…。」
「…おめえは話し出すとなげえから黙ってろ。」
「はっ、失礼いたしました。」
けけっと笑ってからやたらと背の高い男は膝を落とした。
半分になってもまだ随分高いとこにあるその頭を見上げてると後ろにでんぐり返りそうになる。
「大きくなるってえことは、最強。そんで他になんかあるか?」
「…相変らず頭わりぃな、あんたは。」
「真理ってのは弄繰り回す必要がねえくらいにシンプルなもんなんだよ、ガキが。」
「ぶっ殺す。」
「また今度な。」
「『大きくなれたら』、ですか。」
「ふーん」
殺伐としたやり取りを見つめていたウルキオラは何か納得したらしい声を出して三人に背を向けると、またとっとっと走り出した。
「あ、お前は今のうちにいーっぱい遊んどくんだぞー!ペットちゃんと一緒の風呂とか布団とか一緒に入れんのは今の内なんだからなー!!あー羨ましいぜ、畜生。俺もあの時ネリエルの事キープしとけば…」
「ノイトラ様…」
「…あんたやっぱ下衆中の下衆だな。」
とてとてと走り回ってて虚夜宮中を周った。
あんあんと小さな声がしてウルキオラは立ち止まった。
ヤミーのところの犬がウルキオラ目掛け駆けて来る。
思わずウルキオラは柱の後ろに隠れた。
相手は自分よりずっと小さな犬なのに、じゃれ付いてくるその勢いが凄くてどうにも苦手だ。
しかし犬は構わずに擦り寄ってくる。
慌てて柱にしがみついた。上に逃げようとするウルキオラをなおも犬は追いすがろうとする。
しかしその気配が突然遠ざかった。
「おーい、ウルキオラー。何してんだぁ?」
大きな影が差す。覗き込んだのは大きな男。ヤミーだ。
「べつに」
応えながらずるずると柱を滑り落ちる。
ぼすんと床に着地するお尻をおむつが守った。
そうしてヤミーを見上げた。右手に犬が掴まれている。
ふんふんと今はヤミーに尻尾を振っている。
「ヤミー、お前、大きいなあ。」
その声には少し羨ましそうな響きがあった。
「そういうウルキオラはちっこいよなあ。」
ヤミーはひょいとウルキオラを持ち上げると肩に載せた。
ウルキオラを見つけてよじ登ってきた犬を今度は逃げないで膝の上に乗せる。
犬はずっと大人しく身を丸める。
「こいつの名前、なんだっけ。」
「あー?クソ犬でいいだろ。」
「そうか。クーソ、クーソ。」
クーソが名前だと認識した犬はクンクンとウルキオラの手に鼻を擦りつけた。
ずっと高くなった視界で、すぐ隣にあるヤミーの顔を見下ろす。
「おい、ヤミー。俺はお前より大きくなるんだぞ。そしたら、ウルキオラマンになって、藍染様をお守りして、最強なんだぞ。」
「なんだそりゃ、あんまんとか肉まんなら知ってるけどな。」
「お前はおやつまだなのか?とにかく一番カッコいいんだ。…でもなあ」
ふうっと小さな身体を窄める。
「俺がお嫁さんにならないと、女とけっこん出来ないんだぁ…」
「血魂?なんか美味そうだな。」
「ばーか。」
ぽかっとはたいてウルキオラは溜息をついた。
女が教えてくれたけっこんしきのイメージは、いつも自分と女とだったから。
勿論今よりずーっと大きくなった(この場合、ビッ○ライト的な意味なので10mはある)自分と女。
勿論自分には胸にピカピカ光るウルキオラマンの印がある。
大きくなったら何になりますか?
女がそう聞いた時から膨らんでいた夢だった。
なのに自分から聞いた時、女は何にもならないと言った。
あんなにお嫁さんって素敵ーとか言ってたくせに、まるですっぱり忘れたみたいに。
何も変わらなくて良いなんて言った。
ウルキオラはそれにガッカリした。
でもいいや。
今日は色んな奴に聞いてみた。
皆てんでバラバラの事を言ってたけど、一人も「お嫁さん」になりたい奴はいなかった。
だから誰の真似でもない自分の夢を信じよう。
世界一カッコいいお嫁さんのウルキオラマン。
それで女と俺のもんだいはかいけつだ。
「クーソは大きくなったらヤミーのお嫁さんな。」
「絶対不味いぞ、この犬。」
いつまでも食い物と勘違いしてるヤミーに突っ込む前に、犬があんと声をあげ俺の顔を舐めた。
END
小さな体の第四破面は首を傾げた。
そうすると大きな頭が落ちそうだなと織姫は思った。
まん丸いほっぺにまん丸い頭、それを思わず伸ばした手で包み込む。
「そうですねー、私はもう大きくなっちゃったので、このままで良いです。ウルキオラさんは何になりたいんですか?」
「しらーん」
何故かぷいぷいとむくれてそっぽを向くと膝の上から跳び降りてとっとと駆け出してしまった。
あれれと情けない声を出すと一度だけ振り向いてあっかんべえをした。
どこで覚えたんだろうとちょっと呆気に取られて、閉められた扉の向こうに消えていく足音を見送った。
「また嫌われちゃったのかなあ…」
ウルキオラがいなくなると途端にこの部屋は静かになる。その沈黙に一つ溜息を落とした。
「お前は大きくなったら何になるんだ?」
「ああ?ンだぁ?」
「おいおい、お子ちゃま相手にカリカリすんなよぉ。」
「しかし、些か哲学的な質問ですね。『大きくなったら』とはシンプルで抽象的ながら実に深い…。」
「…おめえは話し出すとなげえから黙ってろ。」
「はっ、失礼いたしました。」
けけっと笑ってからやたらと背の高い男は膝を落とした。
半分になってもまだ随分高いとこにあるその頭を見上げてると後ろにでんぐり返りそうになる。
「大きくなるってえことは、最強。そんで他になんかあるか?」
「…相変らず頭わりぃな、あんたは。」
「真理ってのは弄繰り回す必要がねえくらいにシンプルなもんなんだよ、ガキが。」
「ぶっ殺す。」
「また今度な。」
「『大きくなれたら』、ですか。」
「ふーん」
殺伐としたやり取りを見つめていたウルキオラは何か納得したらしい声を出して三人に背を向けると、またとっとっと走り出した。
「あ、お前は今のうちにいーっぱい遊んどくんだぞー!ペットちゃんと一緒の風呂とか布団とか一緒に入れんのは今の内なんだからなー!!あー羨ましいぜ、畜生。俺もあの時ネリエルの事キープしとけば…」
「ノイトラ様…」
「…あんたやっぱ下衆中の下衆だな。」
とてとてと走り回ってて虚夜宮中を周った。
あんあんと小さな声がしてウルキオラは立ち止まった。
ヤミーのところの犬がウルキオラ目掛け駆けて来る。
思わずウルキオラは柱の後ろに隠れた。
相手は自分よりずっと小さな犬なのに、じゃれ付いてくるその勢いが凄くてどうにも苦手だ。
しかし犬は構わずに擦り寄ってくる。
慌てて柱にしがみついた。上に逃げようとするウルキオラをなおも犬は追いすがろうとする。
しかしその気配が突然遠ざかった。
「おーい、ウルキオラー。何してんだぁ?」
大きな影が差す。覗き込んだのは大きな男。ヤミーだ。
「べつに」
応えながらずるずると柱を滑り落ちる。
ぼすんと床に着地するお尻をおむつが守った。
そうしてヤミーを見上げた。右手に犬が掴まれている。
ふんふんと今はヤミーに尻尾を振っている。
「ヤミー、お前、大きいなあ。」
その声には少し羨ましそうな響きがあった。
「そういうウルキオラはちっこいよなあ。」
ヤミーはひょいとウルキオラを持ち上げると肩に載せた。
ウルキオラを見つけてよじ登ってきた犬を今度は逃げないで膝の上に乗せる。
犬はずっと大人しく身を丸める。
「こいつの名前、なんだっけ。」
「あー?クソ犬でいいだろ。」
「そうか。クーソ、クーソ。」
クーソが名前だと認識した犬はクンクンとウルキオラの手に鼻を擦りつけた。
ずっと高くなった視界で、すぐ隣にあるヤミーの顔を見下ろす。
「おい、ヤミー。俺はお前より大きくなるんだぞ。そしたら、ウルキオラマンになって、藍染様をお守りして、最強なんだぞ。」
「なんだそりゃ、あんまんとか肉まんなら知ってるけどな。」
「お前はおやつまだなのか?とにかく一番カッコいいんだ。…でもなあ」
ふうっと小さな身体を窄める。
「俺がお嫁さんにならないと、女とけっこん出来ないんだぁ…」
「血魂?なんか美味そうだな。」
「ばーか。」
ぽかっとはたいてウルキオラは溜息をついた。
女が教えてくれたけっこんしきのイメージは、いつも自分と女とだったから。
勿論今よりずーっと大きくなった(この場合、ビッ○ライト的な意味なので10mはある)自分と女。
勿論自分には胸にピカピカ光るウルキオラマンの印がある。
大きくなったら何になりますか?
女がそう聞いた時から膨らんでいた夢だった。
なのに自分から聞いた時、女は何にもならないと言った。
あんなにお嫁さんって素敵ーとか言ってたくせに、まるですっぱり忘れたみたいに。
何も変わらなくて良いなんて言った。
ウルキオラはそれにガッカリした。
でもいいや。
今日は色んな奴に聞いてみた。
皆てんでバラバラの事を言ってたけど、一人も「お嫁さん」になりたい奴はいなかった。
だから誰の真似でもない自分の夢を信じよう。
世界一カッコいいお嫁さんのウルキオラマン。
それで女と俺のもんだいはかいけつだ。
「クーソは大きくなったらヤミーのお嫁さんな。」
「絶対不味いぞ、この犬。」
いつまでも食い物と勘違いしてるヤミーに突っ込む前に、犬があんと声をあげ俺の顔を舐めた。
END
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